自己破産後もクレジットカードの作成は可能ですが、新たにクレジットカードが発行できるのは約5〜10年後となります。
また、過去にトラブルを起こしたカード会社やそのグループ会社ではブラックリストに載っているため、作成することが難しいでしょう。
しかし、自己破産後もできればクレジットカードを使いたいですよね。
今回は自己破産した人でもクレジットカードを作れるかについて、審査通過のコツとおすすめのカードを含めご紹介します。
【2022年最新】審査が甘い・緩いおすすめのクレジットカードランキング18選|審査難易度と即日発行で選ぶ!
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そもそも自己破産はどんな状況?自己破産にも3つの種類がある!
自己破産とは、財産や収入の不足で借金返済の見込みがないこと(支払不能)を裁判所に認めてもらい、借金の支払い義務が免除される手続です。
原則として法律で返済義務が免除されるので、生活を立て直しやすくなります。
そんな自己破産には、以下3つの種類があります。
- 同時廃止事件
- 管財事件
- 少額管財事件
同時廃止事件
多額の債務があり自己破産時点で返済のための財産を持っていない場合は同時廃止事件になります。
自己破産すると、通常20万円以上の価値がある車や土地などの財産が処分されます。
ただし、差し押さえ対象となる財産がないと裁判所で判断され、同時廃止事件となると、自己破産の手続きにかかる費用を支払う必要がありません。
しかし、借金の原因がギャンブルなどの遊びだった場合、同時廃止事件の対象外となるので注意しましょう。
管財事件
返済に当てられる個人の財産が多くある人が、債務の返済が不可能になると管財事件の対象となります。
また、ギャンブルなどの遊びにより同時廃止事件の対象外となった人も、管財事件の対象となります。
管財事件で自己破産になると、20万円以上の価値がある財産は債務返済のために没収されます。
少額管財事件
少額管財事件は所有財産が少額でも申請できる管財事件です。
申請条件は管財事件とほぼ同様で、財産が少なくても申請できるので、中小企業の社長やフリーランス(個人事業主)が主に当てはまります。
少額管財事件の対象となると裁判所に支払う予納金が少なくなるので、現金や財産がそれほど残されていない破産者におすすめ。 ただし、少額管財事件は裁判所によって適用されないケースもあるので、事前に確認しましょう。
自己破産後にクレジットカードが発行できるのは約5〜10年後
自己破産後にクレジットカードが発行できるのは約5〜10年後となります。
自己破産などの借金返済の負担を軽減する債務整理をすると、信用情報機関に金融事故の履歴が残ります。
これは一般的にブラックリストに載ったことを意味し、事故履歴が記録される約5〜10年感はクレジットカードやローンの審査に通らなくなります。
カード会社が加盟している信用情報機関
破産などの事故履歴が登録される期間は、信用情報機関によって異なります。
カード会社が加盟している信用情報機関は以下の3種類です。
- 日本信用情報機構(JICC)
- シーアイシー(CIC)
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC)
日本信用情報機構(JICC)
日本信用情報機構(JICC)では、破産申立ての有無が登録されます。
金融事故が登録される期間は、以下のとおり。
- 契約日が2019年9月30日以前のものは破産申立ての日から5年を超えない期間
- 契約日が2019年10月1日以降のもの ・契約継続中+契約終了後5年以内 ※申立て取り下げがあった場合、申立取り下げを加盟会社が登録した時点まで
シーアイシー(CIC)
シーアイシー(CIC)では、破産開始決定・免責の有無が登録されます。
金融事故が登録される期間は、契約期間中+契約終了後5年以内 (免責許可決定を確認した加盟会社が登録した報告日から5年以内)です。
全国銀行個人信用情報センター(KSC)
全国銀行個人信用情報センター(KSC)では、破産手続き開始決定の有無が登録されます。
金融事故が登録されるのは、「破産手続開始決定の日から10年を超えない期間」です。
自己破産が復活したかチェックする方法
自己破産が復活(金融事故記録が消えたか)チェックする方法は、それぞれ以下の信用情報機関ごとに異なります。
- 日本信用情報機構(JICC)の場合
- シーアイシー(CIC)の場合
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC)の場合
日本信用情報機構(JICC)の場合
日本信用情報機構(JICC)では、窓口(2022年4月1日時点で休止中)・スマホアプリ・郵送による申請で信用情報開示請求ができます。
窓口での申請 東京・大阪どちらかの窓口では、免許証などの本人確認書類を提示することで情報開示を受けられます。 手数料は1,000円(税込)。
しかし、2022年4月1日時点で窓口での信用情報開示請求は当面休止されているため、Webもしくは郵送による手続きを利用しましょう。
東京開示センター | 東京都台東区北上野1-10-14 住友不動産上野ビル5号館9階 | 受付時間:10:00~16:00 月曜日~金曜日(祝日・年末年始を除く) |
大阪開示センター | 大阪府大阪市北区堂島1-5-30 堂島プラザビル6階 | 受付時間:10:00~16:00 月曜日~金曜日(祝日・年末年始を除く) |
スマホアプリでの申請 日本信用情報機構(JICC)はスマホで情報開示請求ができます。利用手順は以下のとおり。
- アプリのダウンロード
- 利用規約確認後、メールアドレスの送信
- JICCからパスワードを発行
- パスワードの入力
- 申し込み内容の入力
- 本人確認書類、自撮り写真の送信
- 手数料の支払い選択
- 申し込み内容の確認、開示結果の郵送
【スマホアプリでの情報開示請求】
- 受付時間:毎日午前3時~4時までと毎月第3木曜日の午前0時から8時までを除く時間
- 開示手数料:1,000円(税込)
- 支払い方法:クレジットカード(VISA、MasterCard、American Express、JCB、Diners)、コンビニエンスストア、ペイジー対応の金融機関ATM、オンラインバンキング
- 郵送による申請 日本信用情報機構(JICC)は郵送で情報開示請求ができます。
利用手順は以下のとおり。
- 公式サイトの「開示申込書作成フォーム」で作成、印刷
- 手数料準備
- 本人確認書類の準備
- 申込書類を郵送
■郵送での情報開示請求 ・開示手数料:1,000円(税込) ・支払い方法:クレジットカード(VISA、MasterCard、American Express、JCB、Diners)、定額小為替証書
シーアイシー(CIC)の場合
シーアイシー(CIC)では、窓口・Web・郵送による申請で信用情報開示請求ができます。
窓口での申請 CIC開示窓口(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・岡山・福岡)では、免許証などの本人確認書類を提示することで情報開示を受けられます。
手数料は500円(税込)。
2022年4月1日時点で窓口での信用情報開示請求は当面休止されているため、Webもしくは郵送による手続きを利用しましょう。
北海道開示コーナー | 札幌市中央区北3条西3-1-6 札幌小暮ビル8階 |
東北開示コーナー | 仙台市青葉区中央4-2-16 仙台中央第一生命ビルディング7階 |
首都圏開示コーナー | 東京都新宿区西新宿1-23-7 新宿ファーストウエスト15階 |
中部開示コーナー | 名古屋市中区丸の内2-20-25 メットライフ名古屋丸の内ビル8階 |
近畿開示コーナー | 大阪市北区梅田三丁目4番5号 毎日インテシオ 5階 |
中四国開示コーナー | 岡山市北区下石井一丁目1番3号 日本生命岡山第二ビル 新館4階 |
九州開示コーナー | 福岡市中央区天神1-2-12 メットライフ天神ビル7階 |
Webでの申請 シーアイシー(CIC)はWebで情報開示請求ができます。
- クレジット契約で利用した電話番号から指定の電話番号に発信し、受付番号を取得
- 取得した受付番号を入力
- パスワードを入力すると開示報告書を閲覧可能
【スマホアプリでの情報開示請求】
- 受付時間:毎日8:00~21:45
- 開示手数料:500円(税込)
- 支払い方法:クレジットカード(株式会社イオン銀行、株式会社エポスカード、株式会社オリエントコーポレーション、株式会社クレディセゾン、三井住友トラストクラブ株式会社、株式会社ジェーシービー、株式会社ジャックス、SMBCファイナンスサービス株式会社、トヨタファイナンス株式会社、三井住友カード株式会社、三菱UFJニコス株式会社、ユーシーカード株式会社、ライフカード株式会社)
日本信用情報機構(JICC)は郵送で情報開示請求ができます。
利用手順は以下のとおり。
- 信用情報開示申込書をダウンロード、印刷し、必要事項に記入
- 手数料準備
- 本人確認書類の準備
- 申込書類を郵送(10日後に開示報告書をお届け)
【郵送での情報開示請求】
- 開示手数料:1,000円(税込)
- 支払い方法:ゆうちょ銀行で発行の定額小為替証書(1,000円)
全国銀行個人信用情報センター(KSC)の場合
全国銀行個人信用情報センター(KSC)では、郵送による申請で信用情報開示請求ができます。
必要書類を作成の上、下記の住所まで郵送することで、1週間から10日ほどで開示報告書が届きます。
送付先 〒100-8216 東京都千代田区丸の内1-3-1 一般社団法人全国銀行協会 全国銀行個人信用情報センター
必要となる書類は、開示請求申込書・開示手数料・本人確認資料の3つです。
郵送での情報開示請求の場合は、数料:1,000〜1,200円(支払い方法により異なる)がかかります。
自己破産しても作成できる3つのカード
自己破産しても作成できるカードは、以下の3つです。
- デビットカード
- プリペイドカード
- クレジットカードの家族カード
クレジットカードの審査落ちの原因とは?審査基準や通らない人におすすめのカードを紹介!
デビットカード
デビットカードは利用金額がその場で銀行口座から引き落とされるカードなので、自己破産した人でも申し込みできます。
申し込みに審査がなく、銀行口座を持っていれば誰でも作成できます。
デビットカードは銀行口座の残高分だけ利用できるので、使いすぎ防止になる点でおすすめです。
プリペイドカード
自己破産した人にはプリペイドカードもおすすめ。プリペイドカードは事前に購入した金額分か、チャージした分だけ利用でき、審査がなく、どこでも購入できます。
プリペイドカードは、使い切り型とチャージ型の2種類があります。
使い切り型は図書カードやQUOカードのようなものを指し、一度購入した金額分を利用したら追加でチャージすることはできません。
続いて、チャージ型のプリペイドカードはSuicaやnanaco・WAONなどを指し、現金やクレジットカードでチャージした分の金額だけ支払いに利用できます。
【2022年最新!】おすすめのプリペイドカードランキング!選び方やメリットを詳しく解説!
クレジットカードの家族カード
自己破産した人には、家族カードもおすすめです。
家族カードは多くのクレジットカード会社で、無料〜500円程度で発行できるサブカードです。
家族カード申し込み時は実際に利用する人についての情報は関係なく、審査もありません。
クレジットカードを持っている家族がいれば、発行できる可能性が高いので相談してみるのもよいでしょう。
自己破産後の最初の一枚は慎重に選ぶ!おすすめの選び方
自己破産後のクレジットカードの選び方は、以下のとおりです。
- 消費者金融系のクレジットカードを選ぶ
- トラブルがあったクレジットカード会社は避ける
- 審査スピードが速いクレジットカードを選ぶ
審査が甘い消費者金融系のクレジットカードを選ぶ
自己破産後の最初のクレジットカードには消費者金融系のクレジットカードがおすすめ。
消費者金融系クレジットカードは、消費者金融が発行するクレジットカードです。
消費者金融系クレジットカードは、アコム・アイフルなどが発行していて、審査で重視する点が他のカード会社と異なります。
他社の審査に落ちてしまった人でも、消費者金融系だとカード発行できる可能性があります。
トラブルがあったクレジットカード会社は避ける
自己破産後は、トラブルがあったクレジットカード会社への申し込みは避けましょう。
信用情報機関で自己破産の情報が削除された後でも、実際にトラブルがあったクレジットカード会社では情報が残っています。
いわゆる社内ブラックという状態です。
基本的にトラブルが合った会社やグループ会社のサービスでは、自己破産の5〜10年後でも審査が通らなくなるため、注意しましょう。
審査スピードが速いクレジットカードを選ぶ
審査が甘く発行しやすいクレジットカードは、発行までのスピードが早い傾向があります。
発行までのスピードが早いことは審査項目が少ないことにも繋がるため、比較的審査が甘めである可能性が高いです。
過去に自己破産してクレジットカードの審査が不安な人は、発行までにかかる日数が短いクレジットカードを申し込んでみるのがおすすめ。
おすすめのクレジットカード
おすすめのクレジットカードは、以下の2つです。
- アコムACマスターカード
- Tカードプラス(SMBCモビットnext)
アコムACマスターカード
アコムACマスターカードは最短30分の審査が完了し、即日発行できるクレジットカードです。
消費者金融系クレジットカードという点で独自の審査基準があり、申し込み条件を満たしていれば審査に通る可能性は高いといえます。
アコムACマスターカードは支払い方法がリボ払い専用です。
他の支払い方法が利用できないので、どれだけ少額の買い物をしたとしても自動的にリボ払いとなります。
リボ払いを頻繁に利用している人や審査が甘いクレジットカードを探している人、なるべく早くクレジットカードが欲しい人におすすめです。
年会費(税込み) | 無料 |
---|---|
審査時間 | 最短30分 |
申し込み条件 | 満20歳以上で本人収入がある人 |
還元率 | 毎月の利用金額から0.25%が自動でキャッシュバック |
国際ブランド | MasterCard |
旅行保険 | – |
追加カード | – |
Tカードプラス(SMBCモビットnext)
Tカードプラス(SMBCモビットnext)はモビットカードローン、クレジットカード、Tカードが一体となったカードです。
SMBCモビットの会員のみが申し込みできます。消費者金融を利用しているとクレジットカードの審査で借金があるとみなされ、審査に通りづらい傾向にあります。
その点、Tカードプラス(SMBCモビットnext)は、SMBCモビットを利用している人を対象としたクレジットカードなので、借り入れがあることが前提とされていて、審査が甘い可能性が高いです。
Tカードプラス(SMBCモビットnext)は、SMBCモビットを利用したことがある人におすすめです。
年会費(税込み) | 無料 |
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発行速度 | 公式サイト記載なし |
申込み条件 | 満20歳以上のモビットカード会員 |
審査時間 | 最短30分 |
還元率 | 0.5% |
国際ブランド | MasterCard |
旅行保険 | – |
ポイント | Tポイント |
追加カード | – |
自己破産復活後の一枚は慎重に選ぼう!
今回は自己破産した人でもクレジットカードを作れるかについて、審査通過のコツとおすすめのカードを含めご紹介しました。
自己破産後もクレジットカードの作成は可能ですが、新たにクレジットカードが発行できるのは、約5〜10年後となります。
また、過去にトラブルを起こしたカード会社やそのグループ会社では、ブラックリストに載っているため、作成することが難しいでしょう。
ぜひこの記事を参考に、自己破産後のクレジットカードの作成を検討してみてください。