スキミングは、クレジットカードやキャッシュカードの情報を不正に入手すること。海外での被害が多いですが、日本でも被害に遭った事例があります。
店舗のレジやATMが狙われる最も狙われている場所なので、手口を理解して事前に防止することが大切です。
実際に被害に遭うと、クレジットカードを不正利用される可能性が高いので、できる限り事前に防ぎたいですよね。また、被害に遭った際は、適切な対処をする必要があります。
今回はクレジットカードのスキミングについて、防止方法とされた場合の対処法を解説します。
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スキミングとはカードの情報を不正に入手すること
スキミングとは、他人のクレジットカードやデビットカード、キャッシュカードから情報を不正入手することです。
不正入手された情報は、偽造カードの作成に使われて、不正なショッピング利用や現金の引き出しに利用されます。
スキミングはカード本体が盗まれるわけではなく、スキマーと呼ばれる特殊な機械によってカード情報が読み取られます。カードが手元にあるために、不正利用の被害に気づきにくいことが特徴です。
日本だけではなく海外滞在時にもスキミングのリスクあり!
スキミングのリスクは日本だけではなく海外滞在時にもあります。
スキミングは国内外どちらでも被害に遭った例が多数あります。
例えば、レジのカードリーダー挿入口にスキマーが設置されていたとします。この場合、支払い時にクレジットカードを挿入し、買い物をしただけでカード情報が盗まれることも。
他にも、わずかな時間で目を離した隙に、カバンの中のカードをスキミングされる可能性もあります。
海外の人からすると、旅行に来る外国人はある程度経済力があると判断されて、狙われている可能性が高いので、被害に遭わないように常に注意しましょう。
スキミング装置(スキマ―)のさまざまな種類
スキミング装置(スキマ―)には、以下のようにさまざまな種類があります。
- 非接触型
- 単体型の小型タイプ
- CAT接続タイプ
- ATM内蔵タイプ
- イソギンチャクタイプ
非接触型
非接触型のスキミング装置は、カードをスキミング装置にかざすだけで情報が読み取れるものです。
SuicaやPASMOなどの交通系ICカードや、電子マネー対応クレジットカードが標的となります。
これらのカードは決済時にかざすだけで支払いできるので便利です。ただし、スキミング装置もかざすだけで情報が読み取れてしまうので注意が必要です。
単体型の小型タイプ
単体型の小型タイプは数千円で手に入るスキミング装置です。
タバコの箱くらいの大きさで、昔から悪質に利用されています。カードを差し込む必要があるので、情報を読み取るために近づく必要があります。
しかし、目を離した瞬間にスキミングされている可能性があるため、注意しましょう。
CAT接続タイプ
CAT接続タイプは、店舗のレジ付近で人から見えない場所に設置するタイプです。
ケーブルなどでCATと接続しているため、カードをCATに差し込むとカード会社だけでなくスキマーへもデータが転送されます。
また、無線で近くのパソコンへ抜き取った情報を送信するものもあります。
ATM内蔵タイプ
ATM内蔵タイプはATMとスキマーをケーブルで繋いで、データを盗み取るタイプです。
カード情報を読み取ると同時に、操作画面が映る小型カメラを設置して、暗証番号も盗もうとしていることが多くなっています。
イソギンチャクタイプ
イソギンチャクタイプはレジのCATにあるカード読み取り部分や、ATMのカード差し込み部分の上から被せて設置するタイプです。
前述のCAT接続型と同じく、無線でデータ送信できるものもあります。
CATやATMにカードを通すと一緒にスキマーも通してしまうため、利用者からは盗まれていることがわかりません。したがって、被害を防止することは簡単ではないでしょう。
スキミングの犯行がおこなわれるタイミング
スキミングの犯行がおこなわれるタイミングは、主に以下の2つです。
- お店でクレジットカード払いをするとき
- ATMを利用するとき
お店でクレジットカード払いをするとき
スキミングの犯行がおこなわれるタイミングは、お店でクレジットカード払いするときです。
レジにあるクレジットカード差込口にスキミング装置が設置されていて、そこから情報が抜き取られるケースが多いでしょう。
ATMを利用する時
スキミングの犯行がおこなわれるタイミングとして、ATMを利用するときも挙げられます。
ATMのキャッシュカード差込口にスキミング装置が設置されて情報が抜き取られるケースです。
また、ATMでは見えないところにカメラが設置されて、暗証番号も同時に見られている可能性が高いため注意が必要です。
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スキミング被害に遭ったときの対処法
スキミング被害に遭ったときは慌ててしまって、冷静な対処が取れない可能性が高いでしょう。事前に対処方法を理解して、もしものときに備えましょう。
カード会社に問い合わせて停止する
クレジットカードのスキミング被害に遭ったときは、カード会社に問い合わせてカードの利用を停止しましょう。
スキミングの被害に気づいた時点で早めにカードを停止しないと、被害金額が膨らむ可能性があります。
スキミングの被害に気づく時点で不正利用されていることが多いですが、被害金額を増やさないためにも早めにカードを停止しましょう。
基本的に保険が適応される
スキミングの被害に遭った場合は基本的に保険適応の対象となります。
クレジットカードの補償には、スキミングや盗難の被害が含まれてるのが一般的です。
しかし、保険適用には一定の条件があるため、注意が必要です。事項から保険が適用されないケースについてご説明します。
スキミング被害で保険の適用にならないケース
スキミング被害に遭っても以下に当てはまる場合、保険の対象外となる可能性があります。
- クレジットカードを他の人に使わせた
- 暗証番号が明らかにわかりやすい
- カード裏面にサインしていない
- 不正利用が発覚した日から期限を過ぎている
カード会社によっては保険適用外になることもあるので、注意しましょう。
スキミング被害の防止方法
スキミング被害の防止方法は、以下の5つです。
- ICチップつきのクレジットカードを使う
- クレジットカードの利用履歴をこまめにチェックする
- クレジットカードで支払う時は周りを確認しておく
- 暗証番号は推測されにくいものにする
- スキミング防止グッズを活用する
ICチップつきのクレジットカードを使う
ICチップつきのクレジットカードは、スキミングの被害を防止しやすい特徴があります。
ICチップはカード表面についている金属製のチップで、磁気ストライプよりも多くの情報を搭載しています。
ICチップの情報は暗号化されていて読み取りが難しいため、磁気ストライプよりもセキュリティが高くなっています。
ICチップがついていないクレジットカードを使っている人は、ICチップ付きのカードを再発行するか、新しいクレジットカードを利用しましょう。
クレジットカードの利用履歴をこまめにチェックする
クレジットカードの利用履歴はこまめにチェックすることが重要です。
スキミングの被害に遭って気づくタイミングは、基本的に不正利用されたものが明細に表示されるときです。
カードを実際に使っていてスキミングされているときは、気付く可能性が低いでしょう。したがって、利用明細をこまめにチェックして、不正利用がないかを確認することで、できるだけ早く被害に気づくことが可能です。
クレジットカードで支払う時は周りを確認しておく
店舗でクレジットカードを使うときは、店員や周りの人を確認しましょう。
例えば、カードを読み取る店員が決済時にスキミングして情報を盗み、不正利用するケースもあります。
また、暗証番号を入力しているときに、店員もしくは周りの人に見られている可能性もゼロではありません。
クレジットカードで決済するときは、自分の目の前で決済をしてもらったり、怪しい動きがあれば声をかけたりするのがおすすめです。
暗証番号は推測されにくいものにする
クレジットカードの暗証番号は推測されにくいものにしましょう。
暗証番号に以下のような番号を使うことは基本的に避ける必要があります。
- 生年月日
- 電話番号
- 車のナンバー
- 個人に関連する数字
- 同じ数字の繰り返し
上記に近い数字を使うこともできる限り避けることで、よりセキュリティが高くなります。
また、暗証番号を入力する際は、手元を隠すなどして日頃から注意することも有効です。
スキミング防止グッズを活用する
クレジットカードにはスキミング防止グッズの活用がおすすめです。
スキミンググッズは電波を通さない素材で作られており、外出時の非接触式スキミング装置からの被害を防止しやすくなります。
スキミング防止グッズは、財布に入れるカード型や、カード自体を収納するケース型、カードに直接貼るシール型があります。自分が使いやすいものを選びましょう。
しっかりとスキミング対策をして利用しよう!
今回はクレジットカードのスキミングについて、防止方法とされた場合の対処法を解説しました。
スキミングは海外での被害が多いですが、日本でも被害に遭った事例があります。
店舗のレジやATMが狙われる最も狙われている場所なので、手口を理解して事前に防止することが大切です。
ぜひこの記事を参考に、スキミング被害に遭わないように普段から気をつけましょう。