ETCカードの利用を検討している人の中には、「クレジットカードなしでも発行できる?」「おすすめのETCカードを知りたい!」と考えている人も多いでしょう。
ETCカードにはクレジットカードなしで発行できるものもあります。種類によっては料金面や発行までの時間で通常のETC専用カードとは異なる点もあるので、事前に特徴を理解しておくことがおすすめです。
今回はクレジットカードなしでETCカードのみの発行はできるかについて、おすすめのETCカードとともにご紹介します。
この記事の目次はこちら
ETCカードのみでも作成可能なカードは多い!
ETCカードにはクレジットカードなしでも作成できるものがあります。
一般的に認知されているETCカードはETC専用カードと呼ばれるもので、クレジットカードに紐づいています。
そのため、クレジットカードを持っていない人は作成できませんが、ETCカードには審査なしで作成できるものもあります。
ETCカードのみはデポジット型が基本
クレジットカードなしで作成するETCカードはデポジット型と決まっています。
申し込み時にデポジットとして保証金が必要で、1ヶ月における平均利用額を自己申告して、その4倍の金額を預託することになります。
申し込み時に一定の費用が必要となることを覚えておきましょう。
クレジットカードなしで発行できるETCカード
クレジットカードなしで発行できるETCカードは、以下の3つです。
- ETCパーソナルカード
- 法人ETCカード
- ETCコーポレートカード
ETCパーソナルカード
ETCパーソナルカードは、NEXCOなどの高速道路関連6社で共同発行しているETCカードです。
発行に審査がないため、クレジットカードを持っていない人でも利用できます。
しかし、審査がない代わりにデポジット(保証金)の委託が必要で、デポジットがないとETCパーソナルカードは利用できないので注意しましょう。
また、個人事業主や経営者など自身で事業を行っていない限り、ETCカードパーソナルカードが唯一審査なしで作成できるETCカードです。
法人ETCカード
法人ETCカードは高速情報協同組合やETC協同組合が発行する法人・個人事業主専用のETCカードです。
カード会社が発行するETCカードとは異なり、クレジット機能は付いておらず、独自の審査に通過することで発行できます。
ETC法人カードは高速情報協同組合もしくはETC共同組合の公式サイトから作成でき、それぞれ以下のように2種類のETC共同法人カードがあります。
ETC CARD(通常) | Cedyna ETC CARD | |
---|---|---|
休日割引 | 軽自動車・普通車で高速料金最大30%オフ (土日祝日の終日) |
高速料金最大30%オフ (土日祝日の終日) |
平日朝夕割引 | × | 全車両で高速料金最大50%オフ (平日6時〜9時、17時〜20時) |
深夜割引 | × | 全車両高速料金最大30%オフ (0時〜4時) |
マイレージ | × | ◯ |
出資金 | 10,000円(脱退時返金)/1社 | 10,000円(脱退時返金)/1社 |
発行手数料 | 550円(税込)/1枚 | 550円(税込)/1枚 |
年間手数料 | 550円(税込)、年1回支払い | 550円(税込)、年1回支払い |
事務手数料 | 走行料金に対して5% | 走行料金に対して8% |
加えて、ETC法人カードはレンタカーでも利用できる特徴があります。
また、ETCパーソナルカードよりも費用を抑えて利用できるので、個人事業主や中小企業におすすめです。
法人ETCカード | 法人ETCカード(マイレージあり) | |
---|---|---|
休日割引 | 軽自動車・普通車で地方部高速料金30%オフ(土日祝日の終日) | 平日朝夕割引として全車両高速料金50%オフ (平日6時〜9時、17時〜20時) |
深夜割引 | 深夜割引として高速料金30%オフ(午前0時〜4時) | 平日朝夕割引として全車両高速料金50%オフ (平日6時〜9時、17時〜20時) |
平日割引 | × | 高速料金最大50%オフ(平日6時〜9時、17時〜20時) |
マイレージ | × | ◯ |
出資金 | 10,000円(脱退時返金)/1社 | 10,000円(脱退時返金)/1社 |
発行手数料 | 800円(税込)/1枚 | 800円(税込)/1枚 |
年間手数料 | 800円(税込)、年1回支払い | 800円(税込)、年1回支払い |
事務手数料 | 無料 | 無料 |
法人ETCカードは申し込みする協会によって、料金や割引制度が異なるので事前に確認した上で申し込みましょう。
ETCコーポレートカード
ETCコーポレートカードはNEXCO東・中・西日本が法人・個人事業主向けに発行するETCカードです。
一般的なETCカードにはない「大口・多頻度割引制度」が利用でき、高速道路の利用料金に応じて以下の金額が割引されます。
大口・多頻度割引制度
- 利用額5,000円〜10,000円:10%割引
- 利用額10,000円〜30,000円:20%割引
- 利用額30,000円以上:30%割引
上記のように、高速道路を利用した分だけ割引率が高くなります。
しかし、車両1台につき1枚のETCコーポレートカードが紐付けられるので、レンタカーでは利用できないので注意が必要です。
ETCコーポレートカードは日常的に高速道路を利用する企業や、個人事業主におすすめです。
クレジットカードなしのETCカードを発行するメリット
クレジットカードなしのETCカードを発行するメリットは、以下の2つです。
- クレジットカードの審査が不要
- 盗難・紛失などで不正利用されるリスクがない
クレジットカードの審査が不要
クレジットカードなしのETCカードは、審査なしで発行できます。
ETC専用カードはクレジットカードに紐づく形で発行されるので、クレジットカードを持っていないと作成できません。
しかし、ETCパーソナルカードや法人ETCカード、ETCコーポレートカードならクレジットカードが必要ないので、クレジットカードの審査に通らなかった人でも発行可能です。
盗難・紛失などで不正利用されるリスクがない
クレジットカードなしのETCカードは、盗難・紛失などで不正利用されるリスクがありません。
クレジットカードに紐づくETC専用カードはカード番号が記載されているため、盗難された際に不正利用されてしまう可能性があります。
しかし、クレジットカードなしのETCカードなら盗難されたり紛失したりしても、カード番号自体がないので安心です。
クレジットカードなしのETCカードを発行するデメリット
クレジットカードなしのETCカードを発行するデメリットは、以下の3つです。
- デポジットを用意しなければならない
- 選択肢が限られている
- 発行までに時間がかかる
デポジットを用意しなければならない
クレジットカードなしのETCカードを発行するにはデポジットなどの保証金が必要です。
クレジットカードに紐づくETC専用カードは、発行手数料、年会費が無料で利用できるものもあるので、クレジットカードなしのETCカードは最初に費用がかかりやすくなっています。
デポジット金額の計算方法
ETCパーソナルカードはデポジットとして1ヶ月における平均利用額を自己申告して、その4倍の金額を預託することになります。
例えば、1ヶ月の平均利用額が10,000円ならデポジット額は40,000円必要となります。
また、ETC法人カードなら出資金として10,000円(脱退時返金)や年間手数料、カード発行手数料などがかかるので、一定の費用が必要です。
選択肢が限られている
クレジットカードなしのETCカードを発行する場合、選択肢が限られます。
個人事業主や法人でない限り、ETCパーソナルカードしか発行できません。
クレジットカードに紐づくETC専用カードなら、クレジットカード会社ごとにETCカードを選べるので、クレジットカードなしのETCカードは自由度は低いといえます。
発行までに時間がかかる
クレジットカードなしのETCカードは申し込み手続きに時間がかかります。
例えば、ETCパーソナルカードは発行までに1ヶ月程度かかります。発行までの流れとしては以下のとおりです。
- 公式サイトから申し込み書を印刷
- 申し込み書を記入して、本人確認書類を郵送
- デポジットを支払う
- 入金確認後、約2週間以内にETCパーソナルカードが郵送される
- ETCパーソナルカードの受け取り
ETC専用カードと比べて手順が多く、日数がかかるので発行までに時間がかかることを理解しておきましょう。
無料でETCカードを発行できるおすすめのクレジットカード5選
無料でETCカードを発行できるおすすめのクレジットカードは、以下の5つです。
- 楽天カード
- セゾンカードインターナショナル
- エポスカード
- 三井住友カードナンバーレス
- アメリカンエキスプレスカード
楽天カード
楽天カードは、日本トップクラスのポイントが貯まりやすいクレジットカードです。楽天市場の買い物ではいつでも3倍のポイントがつきます。
さらに、年会費が無料で、国際ブランドも4種類から選べるので契約しやすいでしょう。カードデザインも「ディズニーデザイン」「お買いものパンダデザイン」「FCバルセロナデザイン」「楽天イーグルスデザイン」と他社と比べて多くなっています。
また、ネット不正あんしん制度が付帯しています。インターネット上でクレジットカードを不正に利用されても金額保証される点でもおすすめです。
年会費 | 無料 |
---|---|
発行速度 | 1週間〜10日 |
申込み条件 | 18歳以上の方(高校生は除く) |
審査時間 | 1週間〜10日 |
還元率 | 1〜3% |
国際ブランド | Visa、Mastercard、JCB、American Express |
旅行保険 | 海外旅行 |
ポイント | 楽天ポイント |
オプションサービス | ETCカード、家族カード |
セゾンカードインターナショナル
セゾンカードインターナショナルは、Apple Pay・Google Pay・楽天ペイ・QUICPayが利用できるクレジットカードです。カードの利用金額1,000円で1ポイントの永久不滅ポイントが貯まります。
また、セゾンカードインターナショナルは表面にカード番号やカード名義などの情報が記載されていないデジタルカードも選択できます。デジタルカードはロック機能付きアプリ上で発行されるので、スマホ紛失時のセキュリティも安心です。
年会費無料で作成できるデジタルカードを探している人におすすめです。
年会費 | 無料 |
---|---|
発行速度 | 最短即日〜1週間 |
申込み条件 | 18歳以上の方(高校生は除く) |
審査時間 | 最短即日〜1週間 |
還元率 | 0.50%~1.00% |
国際ブランド | VISA、MasterCard、JCB |
旅行保険 | – |
ポイント | 永久不滅ポイント |
オプションサービス | ETCカード、家族カード |
エポスカード
エポスカードは年会費無料でショッピング利用がしやすいカードです。
マルイやモディで開催される「マルコとマルオの7日間」は、対象商品を10%OFFで購入できます。
また、それ以外にも優待店舗は10,000以上あるので、マルイやモディを始めとした施設で買い物をよくする人におすすめです。
年会費 | 無料 |
---|---|
発行速度 | 最短即日(店頭のみ) |
申込み条件 | 日本国内在住の満18歳以上の方(高校生を除く)未成年は親権者の同意が必要 |
審査時間 | 最短数分〜3時間程度 |
還元率 | 0.50% |
国際ブランド | VISA |
旅行保険 | 海外 |
ポイント | エポスポイント |
オプションサービス | ETCカード |
三井住友カード(NL)
三井住友カード(NL)は、三井住友カードのナンバーレスカードです。
カード自体に番号が記載されていないため、セキュリティ面で安心して利用できます。Vpassアプリを利用すると、カードの利用があるたびに通知が来るので不正利用された場合でも気づきやすくなっています。
また、ポイント還元率も最大5%と高く、年会費は永年無料な点でも学生におすすめです。
年会費 | 無料 |
---|---|
発行速度 | 最短5分 |
申込み条件 | 満18歳以上の方(高校生は除く) |
審査時間 | 最短5分 |
還元率 | 0.50%~5.00% |
国際ブランド | Visa、Mastercard |
旅行保険 | 海外旅行 |
ポイント | Vポイント |
オプションサービス | ETCカード、家族カード |
アメリカンエキスプレスカード
アメリカン・エキスプレス・カード(アメックスグリーン)は、還元率1%のスタンダードカードです。
小額の利用から高額の利用までポイントが溜まりやすく、対象提携店ではポイントが最大10倍になる「ボーナスポイント・パートナーズ」があります。
対象店舗ではポイントで支払いができる「ポイントフリーダム」もあるので、お得に買い物しやすいでしょう。加えて、最高5,000万円の海外旅行傷害保険や、Web上での不正使用による損害が全額補償される「オンライン・プロテクション」もあるので、補償面でも手厚いサポートが受けられます。
年会費 | 13,200円 |
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発行速度 | 1週間~10日程度 |
申込み条件 | 満20歳以上で安定した収入がある人 |
審査時間 | 最短60秒~10日程度 |
還元率 | 1% |
国際ブランド | American Express |
旅行保険 | 海外旅行、国内旅行 |
ポイント | メンバーシップ・リワード |
オプションサービス | ETCカード、家族カード |
ETCカードのみでも発行可能!
今回はクレジットカードなしでETCカードのみの発行はできるかについて、おすすめのETCカードとともにご紹介しました。
ETCカードにはクレジットカードなしで発行できるものもあります。料金面や発行までの時間で通常のETC専用カードとは異なる点があるので、注意が必要です。
ぜひこの記事を参考にETCカードの利用を検討してみてください。