自営業の方は、クレジットカードが作りにくい属性です。それは、勤務地がはっきりしていない、収入を証明するものがない、収入が不安定、など信用されにくい条件が揃ってしまっているからです。
いくら稼ぎや貯金があっても、重視されるのは今後の継続安定収入です。
しかし自営業、個人事業主の方でもポイントを押さえれば、審査に通過できる可能性がぐっと高まります。今回は、審査のコツや、個人事業主が審査に通りやすいカードなどを紹介していきます。
なお自営業の方だと法人カードを持たない人もいますが、法人カードは絶対に作ったほうがいいです!
なぜなら下記のメリットがあります。
・法人税などの税金もカードで支払える
・ポイントがたまりやすい
・年会費は経費扱いできるから実質無料
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自営業・個人事業主におすすめのクレジットカード
まずは審査が不安な自営業の方におすすめのクレジットカードを紹介します。一般カードと法人カードのどちらも紹介しますので、ぜひ自分に合ったカードを選んでください。
設立1年目でもOK!初年度無料で使えて個人事業主 専用審査があるアメックス・ビジネス
アメリカン・エキスプレスの経営者・個人事業主向けカード、アメックス・ビジネス。個人事業主としてお申し込みというボタンがあるので、そこから申し込めば専用の審査を受けることができます。設立1年目でもカード発行実績が多いので、他の法人カードの審査に落ちてしまった人にもおすすめです。
なお申し込みに必要な書類は代表者の本人確認資料だけ。そのため審査も早く、最短5分で結果がメールで届きます。
限度額が一律ではないので急な出費にも対応可
アメックスカードは他のカードと異なり、限度額が一律で決められていません。
大きな出費がある際は電話で問い合わせることにより、承認を受けることができます。
そのため経営で急な大きい出費があった際にも対応が可能。
他カードの場合は限度額を急に上げてもらう相談をするのは結構難しいのですが、アメックスなら柔軟に対応してくれます。
経費管理や経営の効率化に役立つサービスが充実
アメックスの法人カードはステータスが高いだけあって、優待内容が充実しています。
・「クラウド会計ソフト freee」へのデータ連携
・追加カード機能
・シェアオフィスやコワーキングスペースの割引
・会食や接待での割引
・ビジネス情報サービス「ジー・サーチ」の年会費が無料
・福利厚生プログラム「クラブオフ」無料
年会費が安い!セゾンコバルト・ビジネス・アメックス
年会費無料で持てる法人用カード、セゾンコバルト・ビジネス・アメックス。申し込みはインターネットで完結することができ、登記簿謄本・決算書がいらないので自営業を始めたばかりの人も作れるカードです。
社員用の追加カードも4枚まで年会費無料で持つことができるので、法人カードのなかではお得度No.1といえます!
自営業を始めるとき、個人事業主になったときにとりあえずビジネス用のカードがほしいと思ったらこれを作っておきましょう。
限度額の増額も申請できる
クレジットカードには基本的に限度額が設定されていますが、セゾンコバルト・ビジネス・アメックスはニーズに合わせて限度額を設定してもらうことができます。ビジネスを行ううえで急に広告費がかかったり、税金の支払いが大きくかかったり、急にお金が必要なシーンはたくさんあります。
そうしたタイミングで助けてくれるカードなので、自営業や個人事業主の方には安心です。
ステータスもほしいならセゾン・プラチナ・ビジネス・アメックス
先程紹介したコバルトは、自営業始めたばかりの方や年会費安めで最低限の法人カード機能で構わないという人におすすめのカード。もう少しステータスや特典が充実したカードが欲しい方にはセゾン・プラチナ・ビジネス・アメックスが人気です!
年会費は22,000円(税込)がかかりますが、プラチナカードとしては破格の金額。しかしながら24時間365日対応のコンシェルジュサービスがついて、世界の1,200箇所以上の空港ラウンジが使えるプライオリティ・パスが使えるので、年会費に対して特典はかなり大きいです。
最短3営業日で発行
法人カードの審査は時間がかかるものが多いですが、セゾン・プラチナ・ビジネス・アメックスは最短3営業日で発行。法人カードが急に必要になったときにもオンラインで申し込みして、すぐに届きます。
サービスが充実しているので法人主からの満足度No.1
セゾン・プラチナ・ビジネス・アメックスは、実は価格.comのクレジットカード人気ランキングでプラチナカード・法人カード両部門で1位をとっています!その理由はダントツのコスパの良さ。
付帯サービスの一例は以下です。
・ETCカード
・Apple Pay
・iD
・QUICPay
・追加カード
・事務用品やレンタカー手配の優待
・クラウド型会計ソフトfreeeの3ヶ月無料提供
・法人向け顧問弁護士サービスの優待
また、ポイントが永久不滅なのも特徴です。
最短10分申込/最短5営業日発行のラグジュアリーカード
VISA・Masterで決済できる法人カードをお探しの方はラグジュアリーカードがおすすめです。なお、すでに紹介したセゾンアメックスの法人カードは年会費が安くて気軽に作れるのが特徴ですが、せっかく年会費を経費として精算できるからには年会費が高いカードを作ったほうがお得です!
しかも登記簿謄本・決算書不要で作れて、法人税・消費税などの各種納税でもポイントは還元率1%相当もらえます。カード券面に社名を刻印してもらえるのも嬉しいサービスです。
自社の商品をカード会員にアピールできる!
ラグジュアリーカードでは、一定の条件をクリアすると自社の商品・サービスをカード会員への特別プラン・パッケージとして提供することができます。
そのため自社の知名度アップや顧客数の増加へとつなげることができます。
会社勤めのうちにカードを発行するのも手
個人事業主がカード審査に通るコツを紹介してきましたが、理想は会社勤めか、学生のうちにカードを申し込んでおくことです!個人事業主は審査に通りにくい属性です。
基本、審査に通りやすい属性のうちにカードを作りましょう。
自営業のカード審査が厳しいのは原因は?
自営業とは企業には属さず、個人で活動し収入を得ている方たち。具体的には、自分で案件を探して働いているフリーランスや、アフィリエイター、自分で経営している花屋、農家、大工などが当てはまります。
そんな自営業の方がカード審査の通過が厳しくなる理由を紹介します。
収入が安定しないから!
自営業は一般のサラリーマンと比べて、収入の波が大きいですよね。カード会社からすると、月収100万円でも、次の月は0円という自営業よりも、毎月10万円の収入の方が審査に通りやすいです。カード会社が求めるのは安定だからです。翌月返済できるか不安と思われるとカード審査には落ちてしまいます。
収入を証明するものがないから
自営業の方がクレジットカードを申し込むとき、カードにもよりますが、収入を証明するものを提出しなくてはなりません。しかし、自営業の方は確定申告書などの、収入を証明するものがない方がいますよね。収入が証明出来ない人にカードを作らせるのはこわいですよね。
自営業が審査通過する6つのコツ
開業届けを出して個人事業主になる
どのサイトでも言っていることですが、開業届を出すことが1番です。税金が面倒だからと開業届を出さないで働いてる自営業の方も見受けられます。しかし、開業していれば、確定申告書を収入証明として提出することが出来ますし、社会的な信頼も高まります。
開業した自営業の方は、個人事業主とよばれ、審査ハードルが少し下がります。
自営業の実績を積む
自営業の方は、安定性という意味で「職務年数」の重要性が高いです。申込みフォームに開業年月を記入させるカードもあります。カードを作るのは、開業から数年待つのがベストです。
さらに、開業後、収入証明が出るのが1年後です。その前までに収益を安定させましょう。目安としては年収200万円が最低ラインです。
一度仮審査や診断を受けてみる
事業化して年数があまり経っていないけれど、すぐにカードを発行したいという事業主はカードの仮審査をおすすめします。仮審査では、クレヒスを傷つけることなく、審査通過の可能性を調べることができます。カード審査に落ちると、半年間ほどはカードを作るのが難しくなります。不用意にクレヒスを傷つけないように仮審査をおすすめします。
会社の電話は固定番号を書く
ここからは申込についてのコツです。事業主向けのクレジットカードは、固定番号の有無も大きなポイントです。会社の番号を携帯番号ではなく、固定番号を書くことで腰を据えて事業をおこなっていることが伝わります。
自宅で働いているフリーランスの方は、自宅電話番号を書きましょう。
希望限度額を少なめに設定する
一般的にクレジットカードは限度額を低めに設定すると、審査に通りやすくなります。しかし、事業主の場合は他の理由があります。
カードの限度額を低めに設定すると、年収を証明する書類を提出しなくてもいい場合があるのです。法人化していない自営業の方はこの方法がおすすめです。
記入事項の嘘はつかない
クレジットカードがどうしても欲しいからと言って、収入を水増しして書いたり、開業年月を実際より早く書いたり虚偽の記載は絶対にやめましょう。
調べられるとすぐにバレるようです。嘘がバレると最悪の場合、クレジットカードが2度と作れなくなる危険もあります。絶対にやめましょう。
自営業のクレジットカードでよくある質問!
最後に、自営業の方がクレジットカード審査でよくある疑問をまとめてみました。
在籍確認ってあるの?
在籍確認は本当に申込者がその電話番号を利用し、働いているかを調べるものです。
法人化しておらず、職場を自宅に設定していれば、在籍確認はもちろん自宅に来ます。
しかし在籍確認は、必ず来るわけではありません。電話に出れなければ折り返せばいいだけですし、そこまで心配することでもありません。
自営業の収入はどれ?
クレジットカードの申込時に年収を書く際は収入・所得・課税所得のうち所得を書きます。
クレジット会社により判断が違うことは基本的にありませんが、念のため申込み時はカード会社に確認してもいいかもしれません。まず、自営業の収入・所得の種類について見ていきましょう。
収入
売り上げのことを収入といいます。
自営業の場合経費がかかりますので、当然売り上げがたくさんあってもこの収入だけで稼いでいるかは判断ができません。
所得
上記の収入から必要な経費を引いた金額を所得といいます。
(※必要経費とは仕事をするうえで使うお金のことです。仕入れ代・通信費・水道光熱費、家賃など。だれかを雇っていればその人への給与も含まれます)
自営業の方の多くは、必要経費をうまいこと計上し所得金額をコントロールすることで、税金対策をされているのではないでしょうか。
課税所得
所得から各種控除を引いた金額のことを課税所得と言います。
(※38万円の基礎控除は誰でも受けることができるので差し引いているはずですがその他医療費控除や寄付金控除も使われます)
申込時の年収の書き方は?
さて、上記では自営業の収入について見て行きましたが結局申し込み時の年収欄はどう書けばいいのでしょうか。
年収という言葉を見れば年間の収入だから申込用紙に記入する収入、イコール年収になるのではと思いがちですが実は大きな間違いです。
年収と手取り金額は違う
サラリーマンの年収であれば源泉徴収と社会保険が引かれる前の総給与となります。
それ以外に差し引かれる経費もありませんのでサラリーマンであれば、年収さえ分かれば手取り金額も分かるのです。
しかし、自営業の場合仕入れや経費があるため性質的に全く異なります。
自営業者は仕入れたり経費が発生したりと多額の経費がかかります。
つまり、仮に収入が1000万円あってもそれだけで稼いでいるのかは全く判断できません。
仕入れや経費で2000万円かかっているかもしれないですし逆に100万円しかかかってないかもしれません。
前者は大赤字ですし後者は大黒字です。
仕入れや経費などで金額が変わりますので収入のみで、クレジットカードの審査をおこなおうと思っても絶対無理な話です。
サラリーマンは、源泉徴収と社会保険が引かれる前の金額が年収ですが自営業の場合、所得がこれに該当すると言えます。
所得は年間で儲けた金額なので、カード会社も正しく審査することができるのです。
クレジットカードの申込時に年収を記入する際は所得を書くのが正解でした。
自営業は審査のコツを抑えてカードを作ろう!
いかがでしたか。カード審査に通りにくい自営業・個人事業主ですが、審査のコツを抑えて、作りやすいカードを選べばカードを発行することが出来ます!
ぜひこの記事を参考にカードを作ってみましょう!