学生がクレジットカードの支払いを延滞すると、他のクレジットカードを作れなくなったり、強制解約になったりします。
催促を無視し続けると、裁判などの法的措置をとられて、差し押さえとなるので注意が必要です。
また、業界や企業によっては就職活動に影響する可能性もあります。
とはいえ、どうしても口座残高不足で、引き落としに間に合わないときもありますよね。
間に合わない場合、適切な対処をとってトラブルを避けたいところ。
今回は学生がクレジットカードの支払いを延滞するとどうなるかについて、リスクと延滞しない秘訣を含めご紹介します。
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学生がクレジットカードの支払いを延滞するリスク
学生がクレジットカードの支払いを延滞するリスクは、以下の5つです。
- クレジットカード自体が使えなくなる
- 遅延損害金が発生する
- 強制解約される
- 信用情報に傷がついてブラックリストに掲載される
- 最悪の場合は財産の差し押さえも
クレジットカード自体が使えなくなる
クレジットカードを延滞すると、カードが停止される可能性があります。
カード会社によってそのタイミングは異なりますが、延滞を繰り替えしていたり、延滞金額が多くなっていたりすると停止されやすいでしょう。
延滞によってクレジットカードが停止された事実は、クレヒス(クレジットカードヒストリー)として残ります。
信用情報機関に記録されて他のクレジットカードやローン審査に通りづらくなってしまうため、注意が必要です。
遅延損害金が発生する
クレジットカードを延滞すると、遅延損害金が発生します。
例えば、三井住友カードの遅延損害金は、ショッピング利用で14.60%の年利が発生。具体的には、以下のような計算になります。
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- 遅延損害金 = 借入残高 × 遅延損害金(年率) ÷ 365日 × 滞納日数
利用金額が多く、延滞日数が増えれば増えるほど遅延損害金が高くなるので注意しましょう。
強制解約される
クレジットカードの延滞を繰り返すと最悪の場合、強制解約されます。
強制解約された場合、他のカード会社でも新しくカードを作れなくなるので、注意が必要です。
強制解約された情報は信用情報機関で共有されるため、ローンにも通らなくなる確率が高くなります。
強制解約される前には、カード会社から電話やはがきで催促がくることがほとんど。
今現在で返済する余裕がなくても、カード会社からの連絡に対応することが重要です。
カード会社によっては返済する意思を示すことで、強制解約は免れるかもしれません。
信用情報に傷がついてブラックリストに掲載される
長期間の延滞をすると、信用情報機関のいわゆるブラックリストに掲載されます。
ブラックリストに載ると、以下のことができなくなります。
- クレジットカードの申込み
- ローン
- キャッシング
- スマホの分割払い
- 賃貸契約
ブラックリストの保存期間は5年程度。その期間上記のことができないことを意味します。
ブラックリストに載ると、生活面で不便になるので注意しましょう。
また、ブラックリストに載る基準はありませんが、クレジットカードの場合、2ヶ月程度延滞するとブラックリスト入りするといわれています。
延滞しているなら、なるべく早く返済するのがおすすめです。
最悪の場合は財産の差し押さえも
クレジットカードの延滞をして返済ができないと、最悪の場合は財産の差し押さえが行われます。
ただし、いきなり差し押さえが行われることはなく、以下の流れで実施されます。
- クレジットカードの延滞
- 強制解約通知と一括請求が届く
- 支払い催促などが届いても返済せず、約2〜3ヶ月経過
- 法的措置(裁判、支払い催促、債権譲渡、債権回収)が実行される
- 裁判所からの催促など法的措置を無視すると、差し押さえが強制的に実行
上記のような流れで、差し押さえが行われます。具体的には不動産や、預貯金、給料などが差し押さえられます。
給料の差し押さえは、原則として給料の4分の1までとされているので、それ以上の金額は差し押さえられません。
ただし、返済が終わるまで「給料の4分の1が引かれ続ける」ことになるので、理解しておきましょう。
学生がクレジットカードの延滞を防止する秘訣
学生がクレジットカードの延滞を防止する秘訣は、以下の3つです。
- 支払い日を変更する
- リボ払い・分割払いに変更する
- 利用明細を定期的にチェックしておく
支払い日を変更する
クレジットカードによっては、支払い日(引き落とし日)を変更できるものもあります。
給料日を考慮して、通常の日付よりも支払いやすい日にちに変更するのもおすすめです。
利用しているカードで、支払い日の変更ができるか確認してみましょう。
リボ払い・分割払いに変更する
クレジットカードの延滞を防止するために、リボ払い・分割払いに変更する方法もあります。
リボ払い・分割払いを使うと、延滞はせずに支払期日を遅らせることが可能。
支払い回数を決めて金額を一定にしたり、余裕があるときは多めに払ったりできます。
ただし、リボ払いや分割払いには利息がかかります。利用しすぎると返済額が増えて、逆に延滞しやすくなる可能性もあるので、気をつけましょう。
利用明細を定期的にチェックしておく
クレジットカードの利用明細は、定期的にチェックするのが重要です。
自分がどれくらいの額を使っているか把握することで、使いすぎを防止しやすくなります。
さらに、利用明細では自分が何にお金を使っているかもわかるので、節約できる項目が見つかりやすいでしょう。
クレジットカードの利用明細は、定期的にチェックするのがおすすめです。
クレジットカードの支払いを延滞した時の対処法
クレジットカードの支払いを延滞した時の対処法は、以下の2つです。
- クレジットカード会社に問い合わせる
- 再引き落とし日を確認して口座に入金する
クレジットカード会社に問い合わせる
クレジットカードを延滞してしまったときは、カード会社に連絡して支払う意志があることを伝えましょう。
期限を過ぎてしまったとしても、支払うつもりでいることがカード会社に伝われば、期限を設けて支払いを待ってくれることもあります。
連絡をせずに無視するよりは、こちらから連絡するのがおすすめです。
再引き落とし日を確認して口座に入金する
クレジットカードを延滞したときは、再引き落とし日を確認して口座に入金しましょう。
引き落としができなかった場合、最初の対処としては別日に引き落としが行われることが多いです。
再引き落とし日が通知されるので、その日までに口座に入金しておけば問題ありません。
また、引き落としではなく、指定された口座に振り込むパターンもあります。カード会社によって支払い方法が異なるので、確認しておきましょう。
クレジットカードの支払いを延滞している学生のよくある質問
クレジットカードの支払いを延滞している学生のよくある質問は、以下の3つです。
- 支払いを延滞すると就職に影響しますか?
- 奨学金がもらえなくなることはありますか?
- 両親にばれる可能性はありますか?
支払いを延滞すると就職に影響しますか?
クレジットカードを延滞した場合、就職には基本的に影響しません。
通常の企業は信用情報を調査できないことが理由です。
しかし、金融機関や信販会社などは信用情報を取り扱っているため、延滞や滞納した情報を確認しない可能性はゼロではありません。
ブラックリストに載った学生が金融系の企業や金融機関の新卒採用にエントリーする場合、影響する可能性があることを理解しておきましょう。
奨学金がもらえなくなることはありますか?
滞納や延滞によって奨学金がもらえなくなることは、基本的にありません。
多くの奨学金では、支給停止の条件として信用情報に関するものはないためです。
ただし、ブラックリストに載ったあと、奨学金を申し込む場合は影響があります。
与信の際に信用情報を確認されて、審査に落ちる可能性があるので注意しましょう。
両親にばれる可能性はありますか?
クレジットカードの延滞や滞納では、基本的に親にばれる可能性は低いです。
クレジットカードの名義が自分の名前であれば、親や家族に連絡がいくことはありません。
ただし、クレジットカードを作る際に親権者の同意が必要だった人で、まだ19歳以下の学生の場合、カード会社から親に連絡がいくこともあります。
連絡がいくかどうかは年齢やカード会社によるため注意しましょう。
学生でクレジットカードの支払い延滞はNG!計画的に利用しよう!
今回は学生がクレジットカードの支払いを延滞するとどうなるかについて、リスクと延滞しない秘訣を含めご紹介しました。
学生がクレジットカードの支払いを延滞すると、他のクレジットカードを作れなくなったり、強制解約になったりします。
催促を無視し続けると、裁判などの法的措置をとられて、差し押さえとなるので注意しましょう。
ぜひこの記事を参考に、クレジットカードを計画的に利用してみてください。