クレジットカードを作る時に、「自分の年収ではクレジットカードを持つのは難しいのでは?」と不安な方も多いようです。
今回はそんな不安を解決すべく、クレジットカードを作る際の年収の基準や、審査で重要視されるポイントなどについて詳しく解説します。
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クレジットカードを持てる年収の基準は?
日本人の平均クレジットカード所有枚数は1人につき3枚持っているという調査結果が発表されています。
また、国税庁の調査によると日本人の年間平均年収は420万円。平均的な年収、またはそれ以下の年収の人にもクレジットカードは普及しているようです。
年収はゼロでもクレカは持てる!
実際にクレジットカードを作る際に、年収は審査にどれくらい影響するかについてですが、基本的には「年収いくら以下では持てない」などの基準はありません。
申込時に一定の年収がある場合には審査に通る可能性は高くなりますが、カード会社によっては収入が全くない人でもクレジットカードを作れる場合があります。
自分の作りたいクレジットカードについては、あらかじめどのような年収基準があるのか調べ、申し込み条件を満たしているか確認してみましょう。
主婦や学生でも扶養に入っていれば問題なし
上記のようにクレジットカードは全く収入のない専業主婦やアルバイトの学生の方でも持つことが出来ます。
専業主婦でクレカを作る場合には、自分名義で作れるケースがありますが、信用情報は扶養する配偶者の収入が参考にされます。
学生の場合は、18歳以上でかつ高校生ではない場合にクレカを作ることが可能になります。
ゴールドカードなどは年収によって審査落ちすることも
年収ゼロでも扶養されていればクレカは作ることが可能ですがゴールドカードやプラチナカードといった一般カードよりステータスの高いカードになると話は変わってきます。
高ランクのカードはランクに応じて年会費の支払いが必要になります。
年会費の支払いも含め、カードの利用額を返済する能力の有無でカード会社は審査の結果を出します。
従って、高ランクカードは年収ゼロでは審査落ちの可能性が高くなります。
クレジットカード審査時に申告する年収は額面でOK
クレカの申込書で割と記載に迷うのが「年収欄の書き方」だと思います。
クレジットカードの申込書には手取り額ではなく額面を記載します。額面とは税金や年収や年金、各種保険料が天引きされる前の給料額のことです。
例えば、給与が毎月25万円で天引き後が20万円だったとします。
この場合は25万円が1ヶ月あたりの額面となります。
従って、年収は「25万円×12ヶ月」で計算し、さらに同じく天引き前のボーナスを足して計算してください。
難しい税金や保険料の計算は一切不要です。おおまかな金額で計算し記載すれば問題はありません。
10万年単位で正確に申告するべき!
年収の書き方としては、10万円単位で申告することがおすすめです。
例えば、単純に1ヶ月あたりの給料に12をかけてボーナスを足したら245.8万円になったとします。そのような場合はどのように記載するべきでしょうか?
基本的に申込書の記載欄には1万年単位で細かく記載する必要はありません。例の年収で考えると243万円でも240万円でもOKです。
特に細かい記載は求められていないことを覚えておきましょう。
ただし細かく書かなくていいからと言って、切り上げて300万円で申告するなど、過大な申請はしないようにしましょう。
このように過大申告をしてしまうとすぐにカード会社側に分かってしまいます。
なぜカード会社側は過大申告がわかるのでしょうか?その理由はカードについている機能に関する申告内容にあります。
詳しくは次の章で説明します。
キャッシング枠の設定を希望する時の年収の注意点とは?
キャッシングとはクレジットカードを使って現金自動預払い機でお金を借りることをいいます。
クレジットカードというとキャッシュレス決済専門のカードという印象ですが、申し込み時にキャッシング枠にチェックを入れることでキャッシング機能を付与することが出来ます。
キャッシング機能を付与するには、自分の年収や他の金融機関との取引状況も考慮して記載する必要があります。
また、「年収を過大申請してしまおう」と軽く考えていると、このキャッシング機能を付与するためにあっさりとウソが分かってしまう可能性が高いです。
年収の1/3以上はキャッシングの貸与ができない!
貸金業法では返済不能に陥ることを防ぐため、個人の借り入れ総額を年収の1/3に制限する「総量規制」を設けています。
それによりキャッシングの利用限度額も年収の1/3までとなりますが、すでに他でお金を借りている場合は、その金額を引いた残額がキャッシング利用可能額となります。
ただし銀行のローンや奨学金はこの総量規制の対象外なので、上記の借り入れ総額に加算する必要はありません。
ウソの年収を記載してしまうとどうなる?
もし年収欄にウソの記載をしてしまうとどのようなリスクが考えられるのでしょうか?
ウソの年収を記載してそのウソがバレてしまうと、相応のペナルティが課せられます。次で紹介するそれらのペナルティは契約者にとってかなり厳しいものとなっています。
悪意のあるウソの申告は審査落ちにつながる!
1つ目のペナルティとしてクレジットカードの審査落ちの可能性が挙げられます。
カード会社は契約者を信用し、キャッシュレスで使用額を後払いできるカードを発行します。つまり、ウソの申告をする人は信用に足りないということになります。
注意だけでは済まされず、カードの発行ができなくなる場合もあるでしょう。
詐欺罪として訴えられる場合もある!
ウソの申告の程度が度を越えている場合はもっと重いペナルティが課せられる可能性があります。
それはカード会社側から詐欺罪で訴えられることです。
詐欺罪はれっきとした犯罪です。訴えられて有罪判決が下されると、前科がつきさらに社会的信用も失墜するなど、大きなデメリットがあります。
カードの申告時には、誠実に本当の事実を記載するようにしましょう。
職業の在籍確認をされることがある!
クレジットカードの審査では、カード会社で独自の審査が行われます。
審査において年収の金額についてはおおよその金額を記入すればよく、源泉微収の提示を求められるなどの具体的な年収確認はありません。
しかし、免許証などの書類による本人確認は当然行われます。またその人の収入源となっている会社に在籍しているかを電話で確認される「在籍確認」が行われることもあります。
万が一ウソの記載をしていた場合はカード会社が損害を被る可能性があるからです。
ゴールドカードなどステータスの高いカードを持つのに必要な年収は?
一般的なクレジットカードなら年収ゼロでも持てますが、もっとランクの高いステータスカードは年収ゼロでは審査落ちの可能性が高いです。
ではいくら年収があればステータスカードは作れるのでしょうか?
結論としては、ゴールドやプラチナ、ブラックといったステータスカードの審査においても「年収はいくら以上絶対に必要」という明確な基準は設けられていません。
しかし大まかな基準というものは存在するので一つずつ確認していきましょう。
ゴールドカードの年収の審査基準は?
ゴールドカードは一般カードの一つ上のランクのカードです。
ゴールドカードというだけあって、見た目は金色をしているカードが発行されることが多いですが、あくまでランク面で一般カードより一つ上のカードという認識を持ちましょう。
ゴールドカードですが、年収と関係あるのかというと「ない」とはいい切れません。ゴールドカードになると基本的に年会費が必要になってくるからです。
年会費を払った他に、カード決済額を支払うお金があるかどうかを判断されます。
従って、審査の上でやはり年収は関係してきます。ゴールドカードの審査基準について詳しくはこちらのランキングも参考にしてください。
プラチナカードの年収の審査基準は?
プラチナカードの作り方は、基本ゴールドカードの利用実績から招待されるランクアップです。(MUFJカードのような一部のクレジットカードは初めからプラチナクラスに申し込みをすることが出来ます。)
プラチナカードへのランクアップには年収額はさほど重要視されておらず、安定した収入があるかどうかが重要視されます。
雇用形態の記載もないので、絶対に正社員でなければならないというわけでもありません。
安定したお給料をもらっていれば、金額にこだわらず審査に通る可能性があります。
ブラックカードの年収の審査基準は?
ブラックカードはすべてのカード会社においてインビテーション(招待)制を採用しています。
カード会社側から「持ちませんか?」という招待をもらって初めて発行してもらえるカードです。
カード会社から招待をもらうために重要なのが、年収ではなく利用額です。
カードの利用額をどれだけ積み上げ、滞納せず、きちんとカード会社とお付き合いしているかがブラックカード作成の鍵となります。
自分に合ったクレジットカードを持つのが大事
今ではクレジットカードは一人が複数枚持つのも当たり前の時代になってきました。
年会費無料のカードなども多く、気軽に持つことが出来ます。
また、クレジットカードの種類によっては年収ゼロでも審査に通ることが難しくないので、作る際には年収をそこまで気にする必要はありません。
しかし、クレジットカードは名前の通り「信用」を証明するカードですので、審査で年収の過大申告や、ウソの記載をするなど信用を失墜させる行動は避けるようにしましょう。また、同じく信用に関わることで「支払いに遅れない」ということも大切です。
信用を大事にしつつ自分に合ったクレジットカードを選び、上手に利用するようにしましょう。